2023.06.19

制震について

前回は耐震についてお話ししたので、
次は制震についてお話しします。

制震とは

建物の骨組みに制震ダンパーというものを配置し
揺れを吸収ししてくれるものをいいます。
ビル等高層建築では最上階付近に錘を配置し
錘の揺れによって揺れを吸収します。
高層建築は揺れが大きくなるので非常に有効です。
耐震構造と組み合わせることで真価を発揮します。

耐震構造のみと大きく違うのは揺れを小さくするところです。

共振

 

耐震の欠点に固有周期による共振があります。

これは、ものによって揺れやすい周期が決まっているので
地震と住宅の固有周期が合致してしまうと、
固さに関係なく揺れてしまうというものです。
制震は建物の中で制御する効果があるのでこの共振にも対応できるのです。
模型がありますので、気になる方は問い合わせください。

 

ゆれ疲れ

ゆれ疲れとは、建物が何回もを耐えている間にどんどん性能が低下してしまう
現象をいいます。
例えば、柱と土台を釘でつないでいました。
(実際はホールダウン金物などを使用します。)
そこに地震がくると柱を揺らしていきます。
すると土台と柱の揺れで釘用の穴が広がってしまいました。
穴が広がると釘は抜けてしまいますよね。
これがゆれ疲れです。

この先起きるであろうと言われている。
「南海トラフ地震」は大きな揺れの後、余震が続くと言われています。
そのときゆれ疲れが起きてしますことが考えられます。

その点制震構造では、揺れを建物の中で制御するので
ゆれ疲れにも対応できます。

地震以外の揺れ

制震は台風などの風による揺れにも有効です。
耐えるのではなく揺れの大きさを小さくするので、
いろいろな揺れに対応できるのはうれしいですね。

メリット・デメリット

メリット
耐震より耐震性能が高い
免震より経済的
様々な揺れに対応できる
住宅本体へのダメージが少ない

デメリット
耐震と組み合わせないと真価を発揮できない。
装置の位置と数によって差が出やすい。

最後に

今回はここまでとします。
ラシックホームでは制震構造の一つ
Kダンパーを採用することもできます。
気になった方はぜひお問い合わせください。
それでは!

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